病気のことを隠したいときには、どう書けばいいの?
こんな悩みにお答えします。
本記事の内容
- ヒアリングシートとは?
- 面接で不利にならないヒアリングシートの既往歴の書き方注意点
- 私が出会ったヒアリングシート例
今回は、転職中の面接で出会うかもしれないヒアリングシートの書き方の注意点についてご紹介します。
私自身、うつで休職していることを隠して転職活動をしていました。実際にヒアリングシートを書いたことがあります。
うつで休職中の転職活動でしたが、無事に内定をもらうことができました。
休職を隠している人にとって、ヒアリングシートは大きなハードルとなることがあります。
この記事を読むことで、とっさにヒアリングシートの記入を求められても対応できるようになりますよ。
ヒアリングシートとは?【求職者への質問用紙】
ヒアリングシートとは、企業側が私たち求職者に質問したいことがぎゅっとつまった質問用紙のことです。
志望動機や職務経歴を書かなければいけないエントリーシートのようなヒアリングシートや、一問一答形式のヒアリングシートもあります。
口頭では聞きにくい質問はヒアリングシートでされる
企業がヒアリングシートを使う理由は、口頭では聞きにくい質問をしたいからです。
たとえば、反社会勢力との関わりがあるかどうかも、口頭では聞きにくい質問の一つです。
口頭では聞きにくい、人によってはプライバシーの侵害となりそうな個人情報は、個人情報保護法における要配慮個人情報とされています。
そういった情報をヒアリングシートで聞かれることが多いですね。
ヒアリングシートで既往歴を聞かれることが多い
ヒアリングシートでは、口頭では尋ねにくい既往歴を聞かれることが多いです。
本人の既往歴は要配慮個人情報のひとつであり、同意を得ることができれば、求職者から聞き出していいことになっています。
たとえば、こちらの健康状態に関する告知書の例を見てみてください。
(別サイトに飛びます)
がっつり、病歴をきかれてますね。。
こんな感じで、健康状態も見てから採用者を決めたい企業はたくさんあります。
もし業務中に持病で体調を崩したら、労災にも関わりますからね。。
面接で不利にならないヒアリングシートの既往歴の書き方注意点
ここからは、面接で不利にならないヒアリングシートの既往歴の書き方注意点をご紹介します。
ヒアリングシートは、面接の直前に書くよう指示があることがほとんどです。
急に書くことになっても慌てないように、注意点を押さえておきましょう!
ヒアリングシートの既往歴の書き方注意点は、以下の4つです。
- 既往歴を正直に書くと採用に不利になることもある
- ウソの既往歴を申告すると、最悪の事態も考えられる
- 完治している証明ができれば、既往歴を書いてOK
- 病気完治して3年以上経っていれば、既往歴を書いてOK
ひとつずつ解説していきます。
既往歴を正直に書くと採用に不利になることもあるので注意
ヒアリングシートで既往歴を聞かれたからと言って、正直に書いてしまうと、採用に不利になってしまうかもしれません。
ですので、既往歴に自信がなく、病気を隠したいときは、「既往歴なし」と書くのが無難かと思います。
既往歴のない健康な人材と、持病のある人材、能力は同じでどちらを採用したいか比べたとき、やっぱり健康な人材のほうを選びたいですよね。
持病があったとしても採用したいくらいのスキルがあれば別です。
が、残念ながら、やはり健康なほうが有利でしょう。
既往歴に自信がない場合は、ヒアリングシートには建前を書くことをおすすめします。
ウソの既往歴を申告すると、最悪の事態も考えられる
ウソの既往歴を申告すると、最悪の場合、内定取り消しや解雇になる可能性もあります。
強制力の強い既往歴申告書に出会ってしまった場合は要注意です。
こちらのヒアリングシートサンプルをもう一度見てください。
「既往歴を正直に書かなかったら採用取り消しもあるよ」と注意書きがされていますね。
強気のヒアリングシートに遭遇した場合
こんな強気のヒアリングシートに遭遇してしまった場合、
- ①正直に既往歴を書く。もしかしたら採用されるかもしれない。
- ②「既往歴なし」と書き、絶対にバレないようにする。
- ③その場では「既往歴なし」と書き、ご縁を諦める。
の3パターンが考えられます。
どれを選ぶかは個人次第だと思います。
が、②を選んでバレた場合は、内定取り消しや解雇になる可能性は高くなります。
強気のヒアリングシートはあまりないかも
ただ、ここまで力の強いヒアリングシートは珍しいです。
既往歴は個人情報なので、「申告するしないは本人の意思に任せる」のが原則です。
強制力のないヒアリングシートでは、たとえ既往歴を隠していたとしても、大きなペナルティは課せられないでしょう。
完治している証明ができれば、既往歴を書いてOK
病気が完治している証明ができれば、既往歴を書いても採用で不利になることはないでしょう。
たとえば、以下のような事実を備考として書けば、採用でも不利になりにくいです。
- 病気が完治して数ヵ月経っている
- 病気で休職してから復職し、ある程度の期間、問題なく業務ができている
「完治」と書けると心強いですね。
精神疾患など再発しやすい病気は、業務にまったく支障がないことを全力でアピールしてください。
病気が完治して3年以上経っていれば、既往歴を書いてOK
病気が完治して3年以上経っていれば、既往歴を堂々と書いても不利になることはないです。
このあとご紹介しますが、私が実際に書くことになったヒアリングシートでも、「3年」が完治の基準となっていました。
ですので、病気が完治して3年以上経っていたり、休職から復職して3年経っていれば、既往歴があっても問題ないでしょう。
再発しやすい病気についても、復職して3年以上経っていれば転職活動で不利になることはないと思います。
私が出会ったヒアリングシート例
ここからは、実際に私が転職活動をしているときに出会った、ヒアリングシートの例を2パターンご紹介します。とくに、パターン①はやっかいでした。
みなさんの参考になれば幸いです。
パターン① 既往歴をYes/Noで聞いてくる
YesかNoで回答するパターンのヒアリングシートです。
反社チェックと同じシートに、既往歴の質問も混ざっていました。
以下のような感じです。
1.反社会勢力との関係はありますか? YES・NO
2.精神疾患での3年以内の受診歴はありますか? YES・NO
この質問から、「3年」という期間がかなり信用されていることが分かります。
「同じ会社に3年勤めなさい」とか言われますしね。日本人は3が好きですよね。
・・と、そんな話は置いておいて。
ここでYESと答えると、たぶん高確率で不採用です。
その場ではNOと回答し、面接に臨みました。が、心の中ではご縁がなかったなぁと考えていました。
パターン② 既往歴を詳細に聞いてくる
「なにか持病がありましたら、就労環境や通院などに関して会社でサポートします。現在の病状を教えてください。」
このように優しく断りをいれたうえで、既往歴の記入を求められるヒアリングシートもあります。
要配慮個人情報収集の目的を明らかにしているパターンです。
「会社でサポートしてくれる」文言に惑わされるな
「会社でサポートしてくれるのか。ありがたいなぁ」と思いますよね。正直に病状を書いてしまいそうになります。
しかし、ここで正直に既往歴を書いてしまって、
「うちで働くのに問題があるかも」
と判断されると不採用になるかもしれません。
このヒアリングシートには、「内容による採用への不利益はありません」という旨の注意書きがされてました。
注意書きにだまされてはいけません。たぶん、不利益あります。。採用率はグッと下がると思うので、こういう場合でも素直に答えてはいけないと思います。
既往歴を聞かれてウソをついたら、諦めたほうがいいかも。。
ここまでご紹介してきたように、ヒアリングシートは会社によって様式が違います。
ただ、どのヒアリングシートでも言えることは、ウソをついてはいけないということです。
ウソをついてしまうと、あとで言い逃れができません。転職活動ではウソはつかないほうがいいと思います。
ですので、既往歴を聞かれてウソをつかざるを得ない状況に陥ったら、その会社とはご縁がなかったと諦めたほうがいいかもしれません。
咄嗟のヒアリングシートにも慌てず対応できるようにしよう
今回は、転職活動で出会うかもしれないヒアリングシートについて、私の実体験も合わせてご紹介しました。
ヒアリングシートは、面接直前に10~15分で記入するものです。
どんなヒアリングシートを書くことになっても、慌てないようにしてくださいね。
既往歴を隠したい人は、既往歴を書かなくても後々不利にならないか?と、書面から読み取って対応しましょう。
面接直前は緊張していると思いますが、大丈夫!書類審査に通っているのだから!
あなたの転職活動を応援しています。
なお、ヒアリングシートのほかにも休職からの転職がバレそうになるタイミングというのが存在します。詳しくは【経験者目線】休職中に転職活動したらバレるのか?【対処法も紹介】を参考にしてください。