こんにちは、とむです。

新卒うつ病で休職ってよくあることなのかな。どんな手順で休職の話は進むの?そもそも新卒で休職ってできるの?
こんな悩みにお答えします。
この記事を書いている私は、新卒8ヶ月目でうつ病になり休職した経験があり、その後転職などもしました。人生終わりませんでした。

結論、新卒でうつ病になり休職しても全然大丈夫なので安心してください。
私の経験も踏まえつつ、疑問にお答えします。
新卒でうつ病になっても人生終わらなかった【経験談】
私も同じく新卒入社後8ヶ月(本配属6ヵ月)でうつ病となり、1年半の休職となりました。
参考になるかはわかりませんが、まずは私の経験談からお話していきます。
入社5ヶ月で体に異変(2017/08)
私の体に異変が起き始めたのは、新人研修2ヶ月・本配属されて3ヶ月の、入社して5ヶ月目のことでした。
咳が止まりません。
喉が渇いて引きつって、空咳をせざるをえないのです。
喉が渇いて咳が止まらず、咳を我慢しようとすると涙が出てくるので、喉を潤すために飲み物を常に持ち歩いていました。
1ヶ月ほどそんな状態で、いよいよおかしいと思った私。
以前に、同じように喉が渇く症状で「副鼻腔炎」と診断されたことがあったので今回も副鼻腔炎だろうと思い、耳鼻科に行きました。
診断は、なんと逆流性食道炎でした。CMとかでよく聞くあれだ!と思いました。
お医者さんに「仕事、忙しいですか?」と聞かれたのですが、本配属して3ヶ月のペーペー新人だし、

と答えてました。いま考えると、体は異常を知らせていたのに、それに気づけませんでした。
入社6ヶ月目で2週間の休職に(2017/09)
どんどん会社を遅刻がちになり、休みがちになっていきました。朝、会社に行く気力がありません。
そうこうしていると産業医面談に呼ばれるようになりました。告げられたのは、2週間の休職でした。
同期はみんな仕事をしているのに、私だけ「朝起きられずに会社に行けない」というサボりのような理由でお休みをもらうことが恥ずかしかったです。
当時、私の教育担当だった先輩から「Take it easyで行きましょう」というメールが届いて、「そうだよね、楽に仕事すればいいんだよね」と思ったのを覚えています。
いま思えば、

って感じなんですが、当時は先輩からそういうメールをもらうことすら恥ずかしく、いたたまれない気持ちになりました。
復職(2017/09〜)
2週間の休職を経て、復職することに。
……しかし、私の遅刻と欠勤は改善しませんでした。
毎日のように「休みます」「遅刻します」メールを送り、出勤できる日はやっとのことで出勤する日々。
産業医面談にも呼ばれ続けましたが、どうやら私がしっかりとした言動で会話をするため、うつ病だとは思われていなかったようです。
産業医面談の時間は、産業医からの「会社に来ればいいんだから!」「この状況はひどいよ」「仕事しなくていい、ただ会社に来ればいいだけ」という叱咤激励を受ける時間になっていました。
ついに精神科受診(2017/11)
職場の先輩から「心療内科とか受診したほうがいいんじゃない?」と言われて、「そうか、その手があったのか」と気づきました。
なにかしら病名が付けば、なんとなく気が楽になるんじゃないかと。
産業医に「精神科を受診しようと思っています」と伝えたところ、それがいいと言われ、精神科を紹介してもらいました。
紹介していただいたおかげで、初診にも関わらずすぐに診ていただけることになりました。
精神科の初診というのは非常に予約が取りづらく、1ヶ月先の受診になってしまうこともよくあります。
すぐに診ていただけることになったのは本当に幸運でした。
そして長期休職へ(2017/11)
ついに精神科受診。2017年11月末です。
「うつ病の疑いがあるから、すぐに休職してください。」と、今後長期間お世話になる先生に、すごく深刻な顔で言われたことをきのうのように覚えています。

質問しましたが、「明日からです。病状がよくなるまでです。」と、言われました。
大変なことになってしまったぞ、と、さっと血の気が引きました。
家に帰って、チームの課長にうつ病の診断が出たことと、休職命令が出たことをメールで報告。
数日後、産業医と人事部長との面談が設定されました。
毎日頭痛と吐き気で出勤できなかったこと、会社の最寄り駅まで行けたけど会社にはいけず、とんぼ返りしたことなどを伝えると、産業医からは「こんなに重い状態になっているとは思わなかった。だってしっかり話すんだもん!」と言われました。
この言葉は、今後も私が根に持っていく言葉となります。一生忘れません。
そこから1年半の休職となるのでした。
1年半休職したその後(2019/06〜)
1年半の休職を経て、復職せずに退職、転職も経験しました。
新卒でうつ病になると、今後社会人としてやっていけるのか?キャリアはどうなるのか?ととても不安になりますが、案外、選択肢はいろいろあるものです。
うつ病が回復すればまた正社員で働けますし、転職もできるので安心してください。
私は現在、正社員ではなく週4のアルバイトで生活してます。
正社員以外の道もたくさんあるので、人生なんとでもなります。
そもそも新卒で休職ってできるの?【結論:できる※】
そもそも、入社して1年未満の新卒なのに病気休職できるのか?という疑問が浮かびますよね。
結論、会社によって異なりますができる場合が多いと思います。
ただし、試用期間中はできない、など定められている場合があるので、要確認といったところです。
私が勤めていた会社の場合、入社して3年未満なら、休職期間は最長1年半と決まっていました。
会社の規則を積極的に確認してみてくださいね。
新卒でうつ病になり休職することは珍しくない
新卒でうつ病、そこから休職になってしまうと、不安ですよね。
ですが、安心してください。
新卒でうつ病になり、休職することはあまり珍しくありません。
新卒でうつ病休職の人、SNSにけっこういる
Twitterを見ていると、新卒でうつ病になり休職している人はけっこういるなぁという印象です。身近にはあまり見当たらないですが、SNSって広いですよね。
私も新卒でうつ病になって休職しているので、仲間です。
Google検索で「新卒 うつ病」「新卒 うつ病 休職」などでどれだけ検索しても、体験談は見つかりにくいです。
Twitterで探していればもっと気楽になれたかなと、いまになって思います。
Twitterアカウントを持っているなら、「新卒 休職」でTweet検索してみてください。
同じような人がたくさんいるので、安心できると思いますよ。
新卒こそうつ病になりやすい
新卒でうつ病になるって、正直とても不安ですよね。。
以下のような不安がたくさん浮かんできますし、大変です。
- まだ数ヵ月しか働いてないのに根性がないんじゃないか
- 数ヵ月でうつ病って、おかしいんじゃないか
- みんなからどんな目で見られるんだろう
私もそうだったので、気持ちは痛いほどわかります。
ただ、入社1年目の新卒こそ、最もうつ病になりやすい時期だと私は考えています。
慣れない環境で過度なストレスがかかるからです。
新卒のストレスとは主に以下の通り。
- 年代バラバラの大人の中に入って仕事をし続ける
- 環境の変化についていけない
- 会社勤めのイメージと現実のギャップ
- 夜遅くまで仕事
そもそも入社したての新卒に過度なストレスを与える会社が悪いです。新卒でうつ病になっても、落ち込んだり不安になったりしないでください。
あなたじゃなくて会社が悪いです。
若年層の精神病患者はたくさんいる【20人に1人】
厚生労働省や内閣府によると、近年の気分障害患者数と人口は以下の通りだそうです。
気分障害患者数:約80万人(平成23年)
20代人口:約1300万人(平成26年)
(ちょっと古いデータですが、これしか見つかりませんでした。すみません)
つまり、20人に1人以上はうつ病含む気分障害を抱えています。10年前のデータなので、いまはもっと増えているはずです。
私は会社の同期が50人いましたが、そのうち私含め2人が精神不調で休職しているのでだいたい合っています。
街を歩いていてすれ違った若者の20人に1~2人は同じ精神疾患を持っている可能性があるということです。
けっこうな確率ですよね。
若い人で精神疾患を持っている人はたくさんいるので、不安にならなくても大丈夫ですよ。
新卒でうつ病になったら:休職がおすすめ
新卒でうつ病になった場合、休職か退職か悩むかと思いますが、私は圧倒的に休職をおすすめしています。
その理由と、うつ病で休職になっても転職・退職をおすすめしない理由を順にご紹介していきますね。
新卒でうつ病になったら休職がおすすめな理由
新卒でうつ病になったら、圧倒的に休職がおすすめです。
理由は、退職よりも休職のほうが金銭的に安定するため、ゆっくり療養できるからです。
私の場合、休職中も家賃補助や休職手当の支給があり、収入面で非常に助かっていました。
退職してしまうとすべてもらえなくなるので、金銭的に苦しくなります…。
経験談ですが、お金が無くなると精神衛生が悪くなります。お金はとても大事です。
休職してすぐの転職・退職は避けるべき理由3つ
うつ病で休職になると、会社の人や同期にどう思われているのかと気まずくて、転職や退職を考えるかもしれません。
が、うつ病で休職してすぐの転職・退職は避けたほうがよいです。
その理由は大きく以下3つ。
- 転職できる健康状態じゃない
- 再休職のリスクが高い
- うつ病で正常な判断ができない
うつ病は心の病だからと、序盤は自分の状態を軽視しがちなんですが、じわじわとうつ病のしんどさが分かってくるはず。
休職と診断を受けたなら、ゆっくり療養したほうが後の回復も早くなります。無理に行動しようとせず療養がおすすめです。
新卒でうつ病になったときの休職までの流れ
ここからは、新卒でうつ病になったときの休職までの流れを、経験を基にご紹介していきます。
大まかな流れはこんな感じです。
- 病院に行く
- 診断書をもらう
- 上司・産業医にうつ病診断がでたと報告
- 上司・産業医と面談/診断書提出
- 休職へ
ドクターストップはとても強力
診断書というドクターストップはとても強力です。仕事しないようにドクターストップがかかるので、会社は従うしかないようです。
私の場合も、うつ病の診断が出て休職命令の診断書が出たあと、即産業医面談&即休職になりました。
逆に言うと、会社の人たちは診断書が出ないと事の大きさに気づいてくれない印象。
私は「受け答えがしっかりしていた」という理由で、まだ働けると思われており、しんどいのに会社に来るよう鼓舞され続けていました。
とてもしんどかったです。
上司へのうつ病報告方法は体調で変える
私の場合は、上司へのうつ病報告はメールでした。
理由は、病院に行ったあと数日間もうつ病で会社に行けないほど体調が悪かったからです。
産業医報告はしませんでした。というのも、産業医へは病院から連絡があったみたいで、私から報告しなくても産業医面談の予定が組まれたためです。
(病院は産業医からの紹介だったので、そのためだと思います)
産業医面談の日程連絡は電話だった気がします。
課長に送ったメールの文面は確かこんな感じ。
○○課長
お疲れさまです。とむです。
連日欠勤をしており、ご迷惑をおかけし大変申し訳ございません。
昨日病院にてうつ病の診断を受け、休職が必要とのことでした。
△/△ 産業医面談予定です。
お手数をおかけし、また、メールでのご報告となってしまいまして申し訳ございません。
何卒よろしくお願い致します。
当時のことをいま思い出しても胸が苦しくキュッとなります。
上司への連絡は対面で行うのが常識だと思い込まずに、体調と相談しつつベストな方法をとるといいです。
メールや電話での連絡になった場合は、私の例のように最大限断りを入れたらそれでいいと思います。体調第一です。
診断書の提出方法は手渡し/郵送?【体調によって選んでOK】
診断書の提出方法は手渡しか郵送か?という点ですが、これは体調によって選んでOKです。
私の場合は、診断書の提出方法は手渡しだったはず、です。
(4年前なので記憶が薄れてます。休職前に産業医面談をしているのでそのときに提出したはず)
上司報告と同じで、体調が悪いのであれば会社へ無理に出向く必要はないです。ですが出社指示があった場合は、大変ですが行きましょう。
私も休職前の産業医面談は頑張りました…!
Twitterで探してみると、休職時の診断書提出は手渡しの人もいれば、郵送の人もいます。
診断書を郵送して、今日から正式に休職、期間とりあえず1ヶ月。その間にも体調はだいぶ回復してきていて、家事のあれこれや、近い範囲の運転はなんとかこなしてます。とりあえず、しばらくのんびり療養します、、、。
— ひいち🥁@オクターブを飛び越える者🏘️ (@hiichi217) April 12, 2021
うちは休職を必要とした時に精神科で休職用の診断書を書いてもらって、それを上司に渡しました。
手渡しが難しい場合は郵送+電話で伝えるのも可能なようです。
医者が書いた休職用の診断書は法的な効力が強いので、これを使われると会社は休職を認めざるをえなくなります。— kitada-sin(キタダ シン) @賽の河原の鬼が居る人生 (@Sin_Kitada) February 20, 2021
状況に合わせて対応といったところですね。
体調が悪いのであれば、無理して手渡しにこだわる必要もないかと思います。
うつで上司に会いたくないときは伝えよう
うつ病で休職する際には、休職前の面談がほぼ必須です。
ですが、うつ病になると、仕事の上司や同僚に会いたくないですよね。
そんなときは、産業医や上司にはっきりと「会社の人に会うのがつらい」「会社に行くのがつらい」と伝えることをおすすめします。
できるかぎり配慮はしてくれるはずです。
ただし職場によっては難しい場合もあるので、そのときは休職のためだと思ってもうひと踏ん張りしましょう…!
私が休職前面談をするときは、会社の同僚に会うことや出社がつらいと伝えました。面談は産業医と人事部長のみで、直属の上司は参加しませんでした。
(単に忙しかっただけかもしれませんが)
面談場所も配慮してくれて、いつも勤務しているオフィスとは別のオフィスで面談を行ってくれました。
新卒でうつ病休職になったときに注意すべきポイント
ここからは、新卒でうつ病になった時に注意すべきポイントを、金銭面と精神面でそれぞれ挙げます。
うつ病になってしんどいときに、なにかに注意できる余力はないかもしれませんが、念のためご紹介しますね。
傷病手当金・自立支援制度はすぐに申請する
まず、傷病手当金と自立支援制度はすぐに申請すること。これ一番大事です。
簡単にそれぞれの制度について紹介すると以下の通りです。
- 傷病手当金:病気やケガで働けないときに収入を補助してくれる
- 自立支援医療制度:精神科の医療費負担が1割になる
2制度とも医師の診断書(数千円)がそれぞれ必要なんですが、それでも申請するべき、うつ病人にとってはマストな制度です。
うつ病で休職になると収入が下がるので、これらの制度を利用して金銭的負担を軽くしましょう。
何度も言いますが、お金のストレスはうつ病を悪化させます。
プラスで障害年金や障がい者手帳の申請も考える
障害年金や障害手帳の申請なども、余裕があればしておくと後々ラクになります。
ただし申請のハードルが高いので、焦らずにある程度回復してからのほうがおすすめです。
現在、私は障害年金を受給しています。障害年金については別記事にまとめているので、ご興味あればぜひ読んでみてください。
≫【基本編】どこよりもわかりやすいうつ病の障害年金マニュアル
復職を焦らない
新卒でうつ病になると、「早く復職しなければ」と焦ってしまうと思います。
が、焦りは禁物です。医者から休職命令を受けたなら、いまは休むことだけに集中してください。
焦ってもうつ病は回復しないし、復職も早まりません…。これは経験談ですが、焦るストレスはうつ病を悪化させます。
でもどうしても焦りますよね。。私も休職序盤はそうだったので、すごく分かります。
休職に慣れないうちは不安や焦りを強く感じると思いますが、その対処法をこのあとご紹介します。
休職の不安や焦りは全部無視していい【焦りの対処法と考え方】
新卒でうつ病、さらに休職になる経験は人生でなかなかないし、体験談も少なくて不安で焦りますよね。
新卒うつ病休職を4年前に経験して克服した私が、不安や焦りの対処法と考え方をご紹介していきます。
同期に置いてかれるんじゃないかという不安
「新卒」という仕事を覚える時期に休職になってしまうと、同期に置いて行かれる、仕事の能力差が生まれてしまう、、と焦りますよね。
確かに、同期が新しい仕事をどんどん吸収している時期に自分だけ休職するというのは、キャリア的に痛い気がするかもしれません。
でも、今後数十年の長い目で見ると、数ヵ月~1年程度は誤差なので気にしなくていいですよ。
休職じゃなくても、例えば異動・転職などで仕事スキルがリセットされることも多々ありますしね。
私も、当時のシステムエンジニア職からは離れて、Webデザイナーを目指そうとしてます。
それに、仕事の出来・不出来・能力は周りと比べなくてOK。人生の軸は自分なので、まずは自分がうつ病になったことだけに集中しましょう。
新卒で休職したら将来がなくなるんじゃないか
新卒でうつ病になり休職歴ができてしまったため、履歴書が汚れて今後の社会人生活に悪影響を及ぼすんじゃないか、と不安になりますよね。
でもこれも大丈夫です。休職歴は履歴書に書かないので、うつ病が治ったあとに転職する場合も、休職歴は隠せます。
私の話になりますが、新卒でうつ病になり休職1年半しても転職できましたし、将来はちゃんとありました。私はいま生きています。仕事もできてます。
なので、数年の休職歴があっても安心してください。
家族や知人にどう思われるだろう
うつ病で休職になると家族や知人の反応が気になるかもしれません。
が、結論、気にしなくていいです。うつ病休職になった事実は変えられないので、気にしててもしょうがないというのが実際のところです。
私は家族にのみ報告しましたが、健康を心配されただけで済みました。うつ病休職になっても、意外と余計なことは言われません。
注意点としては、うつ病のイメージはまだまだ暗いものがあるので、知人にはそもそもうつ病であることは言わないほうがいいかもしれません。
私も親しい知人にすら未だに言ってません。
家族に言えるなら、うつ病休職になったことは報告したほうがいいと思いますが、事実報告のみに留めておくといいと思います。
というのも、うつ病のつらさというのはなってみないと分からない部分が多いため、病状を報告しすぎても100%理解してくれることはほとんどなく、こちらが消耗するからです。
新卒なのにうつ病休職になるのはおかしくない。だから安心していいです
新卒うつ病で長期休職になってしまったら、とても絶望すると思います。
私も同じで、当時は「休職したくないです」と主治医に主張しました。
でもいまは、あのとき休職してよかったと思います。
新卒うつ病で休職しても人生終わりません。なので安心して、いままで頑張った分、ゆっくり休んでください。

今回は以上です。それでは!