うつ病と向き合う うつ病の休職

【体験談】リワークは行っても意味ない?辞めるべき?【意味はある】

2022年12月31日

首を傾げる人
うつ病が良くなってきたから、先生からリワークを勧められたけど、リワークって行く意味あるの?メリットやデメリットなども知りたい。

こんなお悩みにお答えします。

私はうつ病で1年半の休職を経験しています。休職して1年が経った頃に、リワークに通って復職訓練をしました。

この記事では実際にリワークに通ってみての感想や、メリット・デメリットなどをお伝えします。

結論、すべての人におすすめかと言われたらそうでもないけど、行く意味は多少あるかな、という感じです。

この記事を読めば、自分はリワークに行くべきなのかがわかってくると思います。

ぜひ参考にしてみてください。

そもそもリワークとは

そもそもリワークとはなんなのか、簡単に、経験談を含めて紹介します。

簡単に言うと、復職のための訓練のこと

リワークとは、かなり簡単に言うと「復職のための訓練」のことです。

うつ病で療養していると、仕事に復帰したり、会社に出社することがとても遠くに感じませんか?

「いきなり会社に出社するのは不安……」というときに、リワークに通って、1日中外で過ごしたり、作業をしたり、他人とコミュニケーションをとったりして、出社のためのリハビリを行います。

つまり、社会復帰するためのリハビリみたいな感じですね。

受けられる場所がたくさんある

リワークプログラムを受けられる場所は、たくさんあります。

例えば、医療機関・障害者職業センター・就労移行支援事業所などです。

私が通っていたのは、医療機関のリワークです。後述しますが、健康保険や自立支援医療制度が使えました。

休職期間中に行くなら、基本的には医療機関のリワークになってくるかなと思います。

リワークプログラムを実施

リワークでは、施設によりけりですが、リワークプログラムが実施されます。

私が通っていたリワークでは、午前にヨガ・午後に認知行動療法、というプログラムが多かったです。

どんなプログラムが実施されるかは、通う施設によります。
施設見学や説明会が必ずあると思うので、間違いなく参加がおすすめです。通う施設はしっかり選びましょう。

お金はかかったり、かからなかったりする

お金(利用料金)は、通う施設によってかかったり、かからなかったりします。

私が通っていたのは医療機関のリワークプログラムだったので、健康保険と自立支援医療制度が使えて、負担額は1割でした。

1割負担でリワーク1回あたり710円。
これを高いと思うか安いと思うかですが、うーん、微妙です。

ただ、うつ病を治すためのお金は渋らないほうがいいので、無心で払ったほうがいいです。

リワークのメリットとデメリット

さて、ここからは、リワークに実際に通ってみて、感じたメリットとデメリットをご紹介します。

リワークのメリット:外とのつながりができる

まず、リワークのメリット。ずばりこれは外とのつながりができることです。

具体的には、以下のようなメリットを感じました。

  • 1日を通して外出する理由ができる
  • 認知行動療法を学べる
  • 同じ悩みを持つ人たちと交流ができる
  • アクティビティがちょっと楽しい

ひとつずつ説明します。

1日を通して外出する理由ができる

うつ病で療養していると、外に出る機会が極端に減ってしまいますよね。
そうすると、外出することに恐怖や不安を感じるようになってきませんか?

私の場合は、長期のうつ病療養のせいで

とむ
1日中外で活動するなんて無理…体がしんどい……

と、ネガティブになっており、外出することへの不安でいっぱいでした。

リワークに通って、強制的に1日中家の外で過ごすことによって、「外出が不安だ」という気持ちを矯正できたと言いますか。
外出訓練にはなったなと思います。

1日中外で活動できた!と、自信にもなりました。

認知行動療法を学べる

リワークにて認知行動療法を学べたのは、私のうつ病人生のなかでも大きな収穫になりました。

私の通った施設だけでなく、認知行動療法をリワークプログラムとして取り入れているところは多いと思います。

私が通っていたリワーク施設では、専門の先生がきて、認知行動療法についてグループで学んでいきました。それがとてもおもしろかったです。

認知行動療法は本などでも学べますが、人から教えてもらうほうが効率がいいなと感じました。

ちなみに、私が認知行動療法の勉強のために買った本はこちらです。これも持っていて損はない良書です。

 

同じ悩みを持つ人たちと交流ができる

リワークに通うことによって、同じ精神障害という悩みや不安を持つ人たちと交流ができます

うつ病療養で、自分だけの世界に閉じこもっていた状態から、同じ精神病を患う人や、リワークのスタッフさんたちと関わるようになり、社交性がやや回復します。

外部との関わりは本当に大事です。特に、同じ病気を持った人と関われるのは、とても貴重な経験になります。

私はリワークに通ってほかのうつ病患者さんたちの話を聞き、「こんな考え方もあるんだ」と気付かされて会社退職を決めました。

リワークに通うことで、なにかしら気づきや発見があるはずです。

アクティビティがちょっと楽しい

私はうつ病になってからヨガにハマっており、リワークプログラムでもヨガを行うということで、とてもテンションが上がりました。

ヨガの先生からヨガを習うというのは、あんまり気軽にできるものではないので、ひたすらヨガの時間が大好きでした。

しかも気持ちも落ち着きます。控えめに言って最高でした。

リワークのデメリット:お金を払ってまでやることなのか…?と疑問

続いて、リワークのデメリットをお伝えしていきます。

リワークに対して疑問に思うところも多々ありました。具体的には以下のとおりです。

  • めんどくさい・しんどい
  • お金がかかる
  • 行うプログラムが幼稚に感じる

順番に説明します。

めんどくさい・しんどい

単純に、リワークはめんどくさいししんどいです。

それまでうつ病で家に引きこもっていたので、長時間外に出ることはめちゃくちゃストレスになります。

お金を払ってまで、なんでしんどさを感じなければいけないんだ、と。

リハビリなのでしんどいしめんどくさいのは仕方ないんですが、やっぱり、しんどかったです。

お金がかかる場合がある

会社を休職しているなかでリワークに通おうとした場合、おそらくほとんどが医療機関のリワークプログラムに通うことになると思います。
そうすると、どうしてもお金(利用料金)がかかります。

前述の通り、リワークでは1日単位でお金がかかります。私の場合は1日あたり710円でした。
(健康保険と自立支援医療制度を使用)

週1で通っていたので、1ヶ月で3000円ほどになります。

調べたところ、自立支援医療制度を使うなら、1日あたり700〜800円程度で通えるリワークが多いようです。

もちろん、医療費負担上限も適用されます。

うつ病治療に対して払うお金は渋らないほうがいいので、私は無心で払っていました。

プログラム内容が幼稚に感じる

私がいちばん「リワークって行く意味あるの?」と感じたのが、プログラムの質についてです。

ここは施設によってさまざまなので、なんとも言えないかなとは思うのですが、人によっては幼稚に感じるかもしれません。

ちなみに私が通っていたリワークのプログラムは、以下の通りです。

  • ヨガプログラム
  • 認知行動療法
  • 活動記録表記入
  • 1ヶ月の目標決め・振り返り
  • お絵かき(感情を絵で表す・など)

ヨガプログラムと認知行動療法はすごく自分の身になったし、やっていて楽しかったです。

しかし、活動記録表記入や目標決めなどは、私の場合はすでに主治医とやっていたことだったので、「やっていることがリワークと病院でダブった」んですね。

しかも、わざわざお金払ってまで、今後の目標決めって………自分でできるじゃん………とも思いました。

見学に行って、プログラムの内容まで説明を受けたうえで、リワークに行くべきなのか?を決めたほうがいいかもしれません。

リワークに向いている人・向いていない人

ここまでを踏まえて、リワークに向いている人・向いていない人は以下のとおりです。

リワークに向いている人

リワークに向いている人は、ひとりではだらけてしまう人です。

ひとりで生活していると、朝は遅くまで寝てしまい、日中も特にやることなくだらだらと過ごしてしまう。

…なんて人は、リワークに行って、強制的に復職訓練をしたほうがよいかと思います。

リワークに向いていない人

リワークに向いていない人は、自己制御できる人です。

自分ひとりで、復職を想定して出社訓練をしたり、図書館に行って1日中作業を行ったりできる人。

あとは、ひとりでも目標を決めて、それに向かって努力できる人は、リワークは向いていないんじゃないかなと思います。

まとめ:1度経験して、良し悪しを見極めるのがいい

とはいえ、1度リワークに参加してみて、自分はリワークに通ったほうがいいのかどうか見極めるのがいちばんいいかと。

リワークではほかのメンタル疾患の患者さんたちと交流ができます。
私は結果、行ってよかったなとは感じています。

リワークのおかげで会社を辞める選択もできました。
(2ヶ月程度で行くのをやめてしまいましたが。)

ぜひ1度、見学に行ってみてください。マイナスにはならないかと思います。

ほかにもうつ病関連の記事を書いています。
よければ覗いてみてください。
うつ病 - とむのあたま

  • この記事を書いた人

とむ

うつ病・双極性障害持ちの、30歳女のブログ。メンタルヘルスや気になることなど、人生をブログにしていきます。病歴や職歴の詳しくはプロフィールをご覧ください!

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