うつ病で休職になってしまった。人生終わりだ…。いまの会社でどんな顔をしていたらいいのか分からない。休職になったらすぐに退職して別の仕事を見つけたほうがいいのかも…。
こんなお悩みにお答えします。
この記事を書いている私は、新卒でうつ病になりましたが、すぐ退職せずに、休職の決断をしました。休職しても人生終わりませんでした。
結論、うつ病になってすぐの退職はおすすめしません。
本記事では、うつ病になってすぐの退職はおすすめしない理由を詳しくご紹介していきますね。
うつ病で休職になってすぐの退職はおすすめしない理由【主にお金の問題】
うつ病で休職になると、会社での居心地の悪さからすぐに退職を考えてしまうかもしれません。
しかし、休職してすぐの退職はあまりおすすめできません。その理由は以下の5つ。
休職になってすぐの退職はおすすめしない理由5つ
- 休職手当がもらえない
- 収入が0になる
- 無職がストレスになる
- ゆっくり休養できない
- うつで正常な判断ができない
- 履歴書が荒れる
ひとつずつ解説していきます。
お金があると安心できる
私の経験上ですが、お金が無くなると精神衛生が悪くなり、うつ病が悪化します。
いったんの休職を選ぶことで、会社からの休職手当や傷病手当金、さらには家賃補助なども受けられるかもしれません。
一定の収入があるというのはかなり重要で、安心します。
無職は想像以上に不安
私は7ヵ月ほど無職になった期間があります。
初めは無職でも不自由なく暮らしていたのですが、のちのちお金が無くなっていくと、常にストレスとの闘いでかなり不安でした。
うつ病で休職することになっても、会社をすぐに退職してしまうという自らを崖っぷちに追いこむような必要は全くないです。
まずは休職して、安定したステータスを保ちつつ、療養するのをおすすめします。
無職になって生活が荒れたときの記事もどうぞ。
≫うつ病で生活苦になり税金を滞納した話【金銭的援助制度はたくさん使おう】
転職しても再発する可能性大
うつ病になってすぐに退職・転職したとしても、転職先でうつ病が再発するリスクが大きいです。
悲しきかな、うつ病の再発率は50%以上と言われています。
うつ病は再発する可能性が高い病気で50%の人が再発するといわれています。また、再発を繰り返すことで慢性化することが知られています。1回目の再発は50%の確率ですが、2回目は70%、3回目は90%と再発する可能性が上がります。
そのため、うつ病の治療が進んで症状が落ち着いてから、再発予防を考えなければなりません。
自分は大丈夫、再発はしない
と、私自身も思っていましたが、せっかく転職した会社で見事に再発&退職。
自分の体調を甘く見ちゃいかんことを、身をもって知りました…。
「会社に居づらい」という理由で退職して別の会社に転職しても、
- うつ病が再発
- →休職
- →会社に居づらい…
- →退職
のループにはまる可能性が大きいです。
まずは休職という判断をして、ゆっくり療養しましょう。
復職するか退職するか決めるのは、うつ病が回復してからでも全然大丈夫です。
うつで正常な判断ができない
うつ病になると正常な判断ができなくなると言われています。私も例にもれずそうでした。
うつ症状が強く出ているときに退職や転職などの大きな決断をするのは避けたほうがいいです。
うつ症状が重いまま退職や転職を考えるのは、非常にリスクが高いのでおすすめできません。
私が転職のことを考え始めたのも、休職して1年2か月後でした。
退職や転職のことを考えるのは、ある程度うつ病が回復してからにすることをおすすめします。
休職ができなかった場合は?
休職ができなかった場合は退職するしかなくなり、かなり苦しくなります。
私は一人暮らしをしているのですが、もし休職ができなくて退職になったとしたら間違いなく実家に戻っていたと思います。
金銭的に苦しすぎます。。
もし休職ができなかったときは、障害年金や自立支援医療・失業保険をフルで使ってみてください。
障害年金の申請については分かりやすく別の記事でまとめています。
≫【基本編】どこよりもわかりやすいうつ病の障害年金マニュアル
うつ病になってすぐ退職すると履歴書が荒れる
うつ病になってすぐ退職し、無職で療養することを選ぶと、職歴に空白期間ができてしまいます。
休職することで、職歴の空白期間がなくなり、履歴書が荒れずに済みます。
私の場合だと、新卒8ヶ月でうつ病になり、その後1年半に渡って休職しました。
在籍期間は2年半なので、履歴書だけ見ると2年半勤務していたように見えます。
職歴に空白期間が生まれなかったので、転職活動がしやすかったです。
休職になったときにチェックすべきポイント4つ
ここからは、休職になったときにチェックすべきポイントを4つご紹介します。
ポイントは以下4点です。
- 休職できる期間
- 傷病手当金
- 自立支援制度
- 産業医面談の頻度
ひとつずつ解説していきます。
休職できる期間
会社規定で、勤続年数によって休職期間が定められていることがあります。
私が以前勤めていた会社では、勤続年数3年未満の場合、休職期間は最長1年半までと決まっていました。
休職できる期間の最長年数をあらかじめ必ず確認しておくとよいです。
傷病手当金
傷病手当金とは、簡単にいうと、病気やケガで働けなくなったとき、健康保険組合が給料の数割を支給してくれる制度です。
申請には病院の診断書が要ります。が、給料の数割が支給されるので、経済的にかなり助かります。
自立支援医療制度
自立支援医療制度とは、精神医療の医療費負担が1割になるという神のような制度です。
単純に医療費負担が3分の1になるのでとても助かります。うつ病持ちさんにとっては、傷病手当金と合わせて必須の利用制度です。
こちらも病院の診断書が必要で、役所への申請が要りますが、医療費負担が減るのでぜひ申請しておきたいです。
産業医面談の頻度
産業医面談はどのくらいの頻度で行うのか、会社の規定を確認しておくとよいでしょう。
かなり精神的負担になるところなので、あらかじめ心構えをしておきたいです。。
私は産業医面談が本当に嫌いでした。
≫休職中の産業医面談がうつでつらい…【苦手な産業医の話は受け流す】
面談が必要なのか、メールや電話報告でもいいのかなど、先にすり合わせておくことをおすすめします。
うつ病で休職したあと復職せずに退職する流れ【経験談】
うつ病で退職するのは、休職を経験したあとでも全然OKです。
ただ、ネットで検索すると「うつ病で休職したあと退職するのは非常識」とかいう論もあります。
そんなことは全くないので、ここでは私の経験談をもとに、うつ病で休職したあとに復職せず退職する流れをご紹介します。
うつで休職したあと、復職せずに退職することは可能【私がやりました】
前提として、うつ病で休職した後、復職せずに退職することはできます。私がやりました。
それは非常識なんじゃないか?という論もありますが、そういう論は無視していいです。
≫会社を休職したのに復職せずに退職するのは非常識?そんなことないよ【経験談】
うつ病で休職したあと退職する流れ
うつ病で休職したあとに退職する流れは、私が経験した場合だと以下の通りです。
私はこれまで、2社でうつ病休職からの退職をしたことがありますが、2社ともこの流れでした。
- 退職する旨を会社の人に伝える
- 会社の人と面談
- 退職届を提出
- 退職
退職する旨を伝えればあとはとんとん拍子で進むので、心配しなくても大丈夫です。
休職したあと復職せずに退職するのは非常識なんかじゃない
自分の身を守れるのは自分しかいません。
「もうこの会社に居られない・だめだ」と思ったのなら、休職中でも退職を決めていいんです。
詳しくは以下の記事で書いているので、休職中だけど退職したくて迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
≫【経験談】会社を休職したのに復職せずに退職するのは非常識?そんなことないよ
すぐに退職を考えず、休職をはさもう
会社に居場所がないからと、退職を考えてしまうのも分かります。
しかし、すぐに退職をしてしまうと金銭的にもデメリットだし、履歴書も荒れてしまいます。
私の経験談から、休職という選択肢を取り、余裕を持ってうつ病と向き合い療養することをおすすめします。